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AY Sensors 社製品
ペロブスカイト単結晶
概要 / 製品ラインアップ / 特長

AY Sensors 社(カナダ)は、高品質および大面積のペロブスカイト結晶の開発・販売を行っています。これらの結晶は、超高感度および低コストのX線センサー開発における、最良な次世代材料として期待されています。


概要


ペロブスカイト単結晶は高い X 線光吸収係数、長距離でバランスの取れた電子と正孔輸送、長いキャリア拡散長、および著しく低いトラップ密度により、優れた X 線光電特性を備えています。
この材料は、ダイレクトX線センサーで使用される CdTe および CdZnTe (CZT) 結晶の最良の代替品となります。CZT は優れた吸収性を備えていますが、高温処理条件(>900℃)が必要であり、構造的欠陥や組成の不均一性が問題となります。対象的に、ペロブスカイト単結晶には、低温(100℃未満)または室温で溶液技術を使用して容易に調製できるというメリットがあり、低コストと高い処理速度で希望のサイズと厚さの結晶の制御された成長が可能です。

ペロブスカイト単結晶は、接合技術を使用して X 線フォトダイオードスタックに統合できます。原則として X 線フォトダイオードスタックは基板、下部電極、正孔輸送層(HTL)、ペロブスカイト単結晶吸収体、電子輸送層(ETL)および上部電極で構成されます。これらの新しい溶液ベースの単結晶により、感度が向上した高効率の X 線ダイレクト検出器を製造することが可能になります。


製品ラインアップ


価格および納期については、弊社までお問合せください。
お問合せ先: フィルジェン株式会社 試薬機器部 E-mail:biosupportpfilgen.jp

型式 SC-MAPbBr3 SC-CsPbBr3
組成 MAPbBr3 CsPbBr3
外観 透明なオレンジ色の結晶
結晶の形状 直方体
結晶サイズ 5x5x2 mm3 または 10x10x3 mm3 5x5x2 mm3
バンドギャップ 2.2 eV 2.2 eV
結晶化度
(ロッキングカーブピークの FWHM)
<50 arcsec <100 arcsec
トラップ密度 <1010cm-3 <1010cm-3
デバイスへの統合方法 熱蒸着

SC-MAPbBr3 SC-CsPbBr3


特長


◆従来の CdZnTe (CZT) 単結晶との比較

1.高感度と高効率
ペロブスカイト材料は、優れた光吸収特性を示すため、X線やガンマ線に対して高感度。
ペロブスカイト結晶中の高い原子番号の鉛(Pb)は、効率的な光子相互作用に寄与し、CZT と比較して検出効率が向上。

2.調製可能なバンドギャップ
ペロブスカイト材料は、バンドギャップエンジニアリングが可能であり、特定の放射線源のエネルギーレベルに合わせて電子特性を調製可能。
バンドギャップを調製することで、用途に応じたカスタマイズが可能。異なるエネルギー範囲の放射線に対して検出器の性能を最適化。

3.低温プロセス
ペロブスカイト単結晶は、CZT に必要な高温成長プロセスよりもコスト効率とエネルギー効率の高い、低温溶液ベースの方法(30~60℃)で成長。
低温プロセスは、ペロブスカイト検出器をより幅広い材料や基板と統合することが可能。

4.大面積の単結晶の成長
MAPbBr3 とCsPbBr3 の単結晶は、比較的大きなサイズと良好な結晶性で成長させることができ、検出器の製造に均一で欠陥のない材料を提供可能。
大面積の結晶は、粒界の可能性を減らし、検出器の全体的な性能と信頼性を高める。

5.コスト効率の良い製造
ペロブスカイト検出器の溶液ベースの製造プロセスは、CZTによく使われる複雑で高コストの方法よりも費用対効果が高い。
コスト効率の高い製造プロセスにより、ペロブスカイト検出器は様々な産業で広く使用される可能性。

6.器械的柔軟性
ペロブスカイト検出器は、CZT 検出器よりも機械的に柔軟性が高い。この柔軟性により、ウェラブル放射線検出器やコンフォーマルイメージングデバイスなど、応用範囲が拡大。
低温プロセスは、ペロブスカイト検出器をより幅広い材料や基板と統合することが可能。

◆ペロブスカイトフォトンカウンティング検出器の特長と利点
シンチレータや CZT などの既存のエネルギー統合検出器と比較した、ペロブスカイトフォトンカウンティング検出器の特長

高効率: ペロブスカイト検出器はシンチレータ検出器特有の光の損失をなくし、フォトンカウンティングの全体的な効率が向上。
個々のフォトンカウンティング: 個々のフォトンを識別できるため、スペクトル測定が可能になり、入射放射線に関するより詳細で正確な情報を得ることが可能。
バックグラウンドノイズ除去: ペロブスカイト検出器は、フォトンが存在しないときに発生するノイズを除去し、バックグラウンドのない環境を作り出し、S/N 比が向上。
空間分解能の向上: 検出器はピクセルサイズを小さく(最大3倍)することで、隣接するピクセル間のクロストークを最小限に抑え、より高い空間分解能を示す。その結果より鮮明で詳細なイメージングを得ることが可能。
結晶をピクセル化せずに PCB 基板へ直接接合: ペロブスカイト検出器は、PCB 基板上でボンド接続を必要とせず、結晶をピクセル化することなく直接接合が可能。これにより、製造プロセスが簡素化され、検出器の構造的完全性が向上。

図: 中心部にペロブスカイト単結晶を接合した検出器イメージ
結晶間のデッドエリアの低減: 結晶間のデッドエリアが小さくなることで、シームレスな結合が可能になり、PCB 基板上に結晶を配置した際の全体的な画質の向上。

これらの機能により、以下のいくつかの利点を得ることが可能。
X 線線量の低減: ペロブスカイト型フォトンカウンティング検出器は、同じ画質を維持しながら X 線線量を最大 10 分の 1 に低減することが可能。この低減は、特に医療画像アプリケーションにおいて放射線被ばくを最小限に抑えるために極めて重要。
高解像度イメージング: 空間分解能が向上したことで、従来の検出器では見逃されていた様な微細な病変や構造を可視化し、解析することが可能。
物質の識別: ペロブスカイト検出器は、ヨウ素造影剤の様な特定の物質を識別することに優れており、医療画像診断における診断能力の向上に貢献。
金属の存在下での優れたイメージング: ペロブスカイト検出器は、金属によって引き起こされた画像のブルーミングを軽減し、金属物が存在する場合でもクリアで正確なイメージングを実現。

お問い合わせ 試薬機器部: biosupport@filgen.jp P.052-624-4388 https://filgen.jp/
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