製品・サービス情報
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LifeCanvas Technologies 社製品
組織透明化試薬 |
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組織透明化試薬キットの概要
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組織ゲルの作成、組織透明化、屈折率マッチングが可能な試薬が含まれたキット品です。
従来の組織学的分析では、組織を破壊的に切片化する必要がありました。切片化には多くの時間と計算コストがかかり、さらに切片の紛失、損傷、切断などのリスクもあります。組織透明化はこれらのコストやリスクを削減し、大きな無傷のサンプルを細胞レベルで位置情報を保ったまま、詳細に画像化することを可能にします。本透明化試薬には、独自の技術(SHIELD法*1およびCLARITY法*2)が使用されており、これらの技術によりサンプルのサイズや構造的変化を最小限にし、蛍光タンパク質や抗原の保存性を向上させながら、高速な脱脂を可能にしています。透明化速度とスループットを大幅に高速化するために、SmartBatch+(機器)を使用した電気泳動クリアリングにアップグレードすることも可能です。
また、キット内容物は単品でご購入いただくことも可能です。
【対応生物種】
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マウス、ラット組織で多くの実績があります。
非哺乳類や、その他の哺乳類(マーモセットやヒトなど)のサンプルや組織培養(オルガノイドなど)とも互換性があります。 |
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カタログダウンロード(PDF) |
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脱脂前 |
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屈折率マッチング後 |
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免疫染色&イメージング後 |
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試薬透明化試薬キットの特長
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2Dでの組織解析に比べ、時間、コスト、リスクの低減 |
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組織ゲル作成、組織透明化、屈折率マッチングが可能な試薬からなるキット |
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SHIELD法やCLARITY法の技術を採用 |
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マウス・ラット組織で多くの実績あり |
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大きな無傷のサンプルを位置情報を保ったまま詳細に画像化 |
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サンプルの構造的変化を最小限にしながら高速脱脂 |
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組織透明化試薬キットの内容物
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◆組織ゲル作成用 SHIELD
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SHIELDとは、Stabilization Harsh conditions via Intramolecular Epoxide Linkages
to prevent Degradation の頭文字をとった、組織ゲルを作成するシステムです。CLARITY法などの方法では、通常ポリアクリルアミドを使用しますが、SHIELDでは、より強力な独自のエポキシドを使用します。SHIELDのポリエポキシド分子は、複数の官能基と柔軟のポリグリセロールを有しており、これにより分子内の複数の部位に結合するだけでなく、隣接する生体分子との架橋形成も可能にしています。SHIELDエポキシドは、核酸とも共有結合を形成可能なため、FISHなどの検出にも対応可能です。 |
◆組織透明化用 Clear+脱脂バッファー
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CLARITY法を進化させたターゲット脱脂アプローチが可能なバッファーです。Clear+は、新開発の試薬を使用した次世代の透明化技術を使用しており、水性試薬を使用した簡便な透明化法です。SDSベースではないバッファーであるため、タンパク質にも優しく、蛍光シグナルの保存に役立ちます。また、組織のサイズ変化がなく、高速で組織の透明化が可能です。パッシブクリアリングでは、わずか1週間でマウス脳全体を完全に脱脂します。 |
◆屈折率マッチング用 EasyIndex
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脱脂および屈折率(RI)のマッチングにより、顕微鏡観察中に光が妨げられることなくサンプルを通過可能になります。組織の透明化とは、脱脂と屈折率マッチングによる光学的透明化を組み合わせたプロセスを指します。脱脂された組織は半透明ですが、脱脂後に屈折率を一致させた組織は透明に見えます。RI=1.46の溶液をラインアップしています。 |
【ワークフロー】
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製品ラインアップ
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品名 |
サイズ |
税別価格 |
品番 |
組織透明化試薬キット |
Clear+ Passive Cleaning 8 Sample Kit, RI 1.52 |
8サンプル
(マウス全脳) |
お問合せ |
C-PCK-250-1.52 |
Clear+ Passive Cleaning 16 Sample Kit, RI 1.52 |
16サンプル
(マウス全脳) |
お問合せ |
C-PCK-500-1.52 |
キット内容物の単品 |
組織ゲル作成用 SHEILD |
SHIELD 250mL,
For 8 mouse brains or samples of equivalent size |
8サンプル
(マウス全脳) |
お問合せ |
SH-250 |
SHIELD 500mL,
For 16 mouse brains or equivalent sample size |
16サンプル
(マウス全脳) |
お問合せ |
SH-500 |
SHIELD Epoxy 250mL |
250mL |
お問合せ |
SH-EX-250 |
SHIELD Epoxy 500mL |
500mL |
お問合せ |
SH-EX-500 |
SHIELD On 500mL |
500mL |
お問合せ |
SH-ON-500 |
組織透明化用 Clear + 脱脂バッファー |
Delipidation Buffer 250mL,
Clear+ Delipidation buffer for passive cleaning of 12 samples |
12サンプル
(マウス全脳) |
お問合せ |
DB-250 |
Delipidation Buffer 500mL,
Clear+ Delipidation buffer for passive clearing of 25 samples |
25サンプル
(マウス全脳) |
お問合せ |
DB-500 |
屈折率マッチング用 EasyIndex |
EasyIndex(1bottle, 500ml)RI=1.52 |
500mL |
お問合せ |
EI-500-1.52 |
EasyIndex(1bottle, 100ml)RI=1.52 |
100mL |
お問合せ |
EI-100-1.52 |
EasyIndex(1bottle, 500ml)RI=1.46 |
500mL |
お問合せ |
EI-500-1.465 |
EasyIndex(1bottle, 100ml)RI=1.46 |
100mL |
お問合せ |
EI-100-1.465 |
※組織ゲル作成には、SHIELD, SHIELD Epoxy, SHIELD ON の3種を使用します。 |
関連情報(マニュアルなど)
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◆組織透明化試薬キット
◆組織ゲル作成用 SHIELD
◆組織透明化用 Clear+脱脂バッファー
◆屈折率マッチング用 EasyIndex
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ギャラリー
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【動画】
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▲アルツハイマー病モデルマウス脳におけるβアミロイド病プラークと星状細胞(15x)
マゼンダ:βアミロイド病プラーク
シアン:星状細胞(GFAP)
透明化および標識後に SmartSPIM 15x の対物レンズで画像化されました。 |
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▲抗ChATで免疫染色されたマウス全脳
SmartSPIM を使用して、Zステップ 4μm, XY ピクセルサイズ 1.8μmで画像化。
組織は、Broad Institute の Dr. Gord Fishell のご厚意によるものです。 |
その他の動画はこちら
【画像】
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▲マウス血管のレクチン染色
組織をレクチン色素で処理し、高い特異性と S/N 比で血管を標識しました。SmartSPIM 15x 対物レンズで画像化。1.5x1.5x1.8mm
領域を 1μm Zステップで取得。 |
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▲線条体に大きな腫瘍を有するマウス脳半球
核染色(SYTO16, シアン)と血管染色(DyLight649 標識 tomatolectin, ピンク)。SmartSPIMで画像化。
組織の提供は、Translational Bioimaging Group, Barrow Neurological Instituted です。 |
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