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Arraystar社 次世代シークエンス(NGS)
DRIP-Seq
受託解析サービス

Arraystar社(アメリカ)との業務提携による 次世代シークエンシング(次世代シーケンシング/NGS)サービスでは、サンプルからデータへのソリューションを提供します。DRIP-Seq(DNA:RNA ハイブリッド免疫沈降シーケンシング)では、ゲノム中の R-loop 分布をプロファイルします。
DRIP-Seq では、S9.6 抗体を用いて R-loop を高感度に免疫沈降させ、R-loop に含まれる DNA 鎖の塩基配列を決定し、解析します。
本サービスのバイオインフォマティクス解析では、生物学的および機能的な知見が得られます。LncRNA Array, MeDIP-Seq, ChIP-Seq とともに、DRIP-Seq は R-loop によるエピジェネティックおよび転写制御に関する貴重な機能的知見を提供します。


特長


強力なプロファイリング:ゲノム上の遺伝子制御における新たな担い手としての R-loop 研究
高い信頼性: 確立された最適な実験手順による最良の結果
柔軟性: DRIP-Seq は、参照ゲノムを持つ任意の種に対して実行
厳格な品質: ポジティブおよびネガティブコントロールによる DRIP-Seq ライブラリの品質の保証
視覚化: 豊富なアノテーション、ゲノムブラウザートラック、および論文に利用可能な図の提供

◆R-loop による制御

R-loopは、転写された RNA 鎖と鋳型 DNA 鎖が塩基対を形成した RNA:DNAハイブリッドと、非鋳型一本鎖 DNA から成る三本鎖構造です(図1)[1]。R-loop は広く分布しており、哺乳類ゲノムの 5%に存在しています[2, 3]。R-loopは多くの場合、プロモーターの CpG アイランドや転写停止部位に存在します。R-loop の形成には、高GCスキュー(TSS 非テンプレート鎖の下流において C よりも G が豊富)、G-quadruplex、DNA ギャップ、DNA/RNA 修飾が寄与しています[4]。R-loopは、遺伝子制御、DNA複製、DNA/ヒストン修飾など、生物学的に重要な機能を持っています。


図1. R-loop の構造[5]。

【R-loop による DNA メチル化と mRNA の転写の制御】

通常、BAMBI(TGFb のネガティブレギュレーター)遺伝子プロモーターの R-loop は転写を促進する。しかし、筋萎縮性側索硬化症(ALS4)では、senataxin の変異により R-loop が減少し、BAMBIプロモーターでのDNAメチル化が増加し、BAMBI転写抑制、TGFb シグナル伝達上昇、ALS 進行につながります(図2)[6]。


図2. 健康な正常細胞では、BAMBI プロモーターのR-loopが転写を促進します。
   ALS細胞では、Senataxin 変異がプロモーターでの R-loop 形成およびBAMBI 転写を抑制します。

【アンチセンス lncRNA R-loop は、mRNA 転写に影響を与える

R-loop は、アンチセンスRNA鎖とループ内のDNAとの間に形成される。TCF21 は多くの癌の腫瘍抑制因子です。TARID(脱メチル化を誘導する TCF21 アンチセンスRNA)は、TCF21 遺伝子の一対一のアンチセンス lncRNA であり、プロモーター領域に R-loop を形成しています(図3)。この R-loop は、GADD45a によって認識され、脱メチル化酵素 TET1 をリクルートして DNA メチル化を除去し、TCF21 mRNA 転写を増加させ、細胞周期を制御します[7]。


図3. アンチセンス lncRNATARID は、R-loop を形成し、TCF21 プロモーターの脱メチル化と TCF21 mRNA の転写を制御する[4]。

【関連レビュー】

1. Hamperl S. and Cimprich KA. (2014) The contribution of co-transcriptional RNA:DNA hybrid structures to DNA damage and genome instability. DNA Repair (Amst) 19:84-94 [PMID:24746923]
2. Sanz LA. et al (2016) Prevalent, Dynamic, and Conserved R-Loop Structures Associate with Specific Epigenomic Signatures in Mammals. Mol Cell 63(1):167-78 [PMID:27373332]
3. Li M. and Klungland A. (2020) Modifications and interactions at the R-loop. DNA Repair (Amst) 96:102958 [PMID:32961406]
4. Niehrs C. and Luke B. (2020) Regulatory R-loops as facilitators of gene expression and genome stability. Nat Rev Mol Cell Biol 21(3):167-178 [PMID:32005969]
5. Hegazy YA. et al (2020) The balancing act of R-loop biology: The good, the bad, and the ugly. J Biol Chem 295(4):905-913 [PMID:31843970]
6. Grunseich C. et al (2018) Senataxin Mutation Reveals How R-Loops Promote Transcription by Blocking DNA Methylation at Gene Promoters. Mol Cell 69(3):426-437.e7 [PMID:29395064]
7. Arab K. et al (2019) GADD45A binds R-loops and recruits TET1 to CpG island promoters. Nat Genet 51(2):217-223 [PMID:30617255]


解析の流れ


本サービスは、gDNA~データ解析までのフルパッケージとなっています。


【解析ワークフロー】
1. gDNA サンプルの受け取り
2. gDNA の QC チェック
3. S9.6 抗体を用いた DNA-RNA 免疫沈降
4. ライブラリー調製
5. クラスターステーションでのクラスター形成
6. Illumina プラットフォームによるシークエンシング
7. データ抽出と解析およびまとめ

【バイオインフォマティクス解析】
本サービスのバイオインフォマティクス解析では、以下のデータを提供します。
サンプル QC 結果(gDNA サンプル QC および DRIP QC)
FASTQ および FASTA 形式のシークエンスデータ(Clean reads, Trimmed reads および Aligned reads)
データ解析:
- シークエンスデータのQC
- ゲノム参照データベースへのリードマッピングとアライメント
- R-loop ピーク解析:R-loop ピーク分類、gene feature 上の分布とエンリッチメントおよび遺伝子本体内での分布
- R-loop ピークの変動解析(fold change≧2 and p-values≦0.05)
- 変動メチル化ピークのボルケーノプロット図
- 有意差のある R-loop ピークを含む遺伝子の GO/Pathway 解析
プロジェクトサマリーレポート

【データ例】

・ピークコールとアノテーション
統計的に優位な DRIP 濃縮領域(R-loop ピーク)は、MACS2により p 値の閾値を 0.001 としてコールされます。



・R-loop ピークの分類

R-loop ピークは、UCSC RefSeq アノテーションに基づく直近の遺伝子特徴(プロモーター、遺伝子本体、ターミネーター、遺伝子間)により分類されます(図4)。R-loop の分類分布のサマリー統計が提供されます。

図1. 4種類の遺伝子特徴における R-loop ピーク分類。


図2. 遺伝子特徴分類における R-loop ピークの割合。


図3. 遺伝子特徴における R-loop ピークの濃縮度と、機能サイズに対して正規化されたランダム偶数分布の比較


図4. 遺伝子本体上の R-loop ピーク分布。X軸は転写開始点(TSS)と転写終了点(TES)間の遺伝子本体(遺伝子本体の長さを100%に標準化)を表しています。Y軸はマッピングされた 100万リードあたりのリードカウントを示します。


サンプル条件


品質条件 詳細
対象生物種 Human/Mouse/Rat
サンプルタイプ gDNA: フェノール-クロロホルムで抽出してください。
※R-loop 構造の破壊を避けるため、、抽出作業中にボルテックスをしないでください。
必要量 >10μg
濃度(Nanodropに基づく) >20ng/μL
純度(Nanodropに基づく) O.D.260/280:1.7
O.D.260/230:1.8
DNA Integrity ・アガロースゲル電気泳動: 高分子DNAのバンドがはっきりと確認できること。
DNase、RNase フリーの 1.5ml または 2ml マイクロチューブを使用してください(スクリューキャップ式を推奨)
ヌクレアーゼフリーの分子生物学グレードの水に溶解し、-80℃で保存してください。
UV スペクトルベースの濃度測定法では、不正確になる場合がありますので、蛍光ベースでの測定を強く推奨します。
UV スペクトルベースで測定した場合、上記よりも多いサンプルをご準備ください。


価格

サービス名 税別価格 カタログ#
DRIP-Seq 受託解析サービス
(including IP)
¥251,000 F-AS-DRIPseq-IP-[H/M/R]-[サンプル数]
DRIP-Seq 受託解析サービス
(input サンプル)
¥107,000 F-AS-DRIPseq-input-[H/M/R]-[サンプル数]
1サンプルの解析料金です。海外提携先への送料が別途必要になります。


ご注意事項(必ずご確認ください)

1. 解析サービスに関して
本サービスの解析は、弊社の海外業務提携先(Arraystar社)にて実施されます。
2. 解析に利用する製品に関して
本サービスの仕様は、事前の予告なく変更される場合があります。
3. お見積りに関して
正式なお見積書は、直接販売の場合には直接ご提出いたしますが、代理店経由の場合は代理店よりご提出させて頂きます。
4. サンプルの送付および取り扱いに関して
4.1 サンプルのご発送は、必ず、サンプル送付方法およびご注意点(PDF)の内容に従ってください。送付の際は、チューブをパラフィルムで覆い、キャップの緩みや中身の漏れがおきない様にしてください。サンプルの入ったチューブには、油性マジックでサンプル名を明記し、ビニールバッグ等に入れてください。DNAサンプルは、アイスバックなどとともに梱包し、クール便でお送りください。ただし、DNAが冷凍状態で保存されている場合は、砕いたドライアイスとともに梱包して、冷凍便でお送りください。
4.2 サンプルは、なるべく休日をはさまない様に、弊社営業時間内(土日祝日、年末年始等を除く、平日9時~18時)に到着する様にご発送ください。なお、ご発送時の送料はお客様負担となります。着払いでは受け取りできませんので、あらかじめご注意ください。
4.3 サンプル送付の際は、受託解析サービスQCシートおよび免責事項同意書を同封してください。これらが同封されていない、または記入漏れがある場合、解析サービスに着手できませんので、ご注意ください。
4.4 ご送付いただいた DNA の品質チェックの結果、解析に必要な量が不足または低品質であった場合、サンプルの再送をお願いする場合があります。なお、再度サンプルをお送り頂く場合、業務提携先への再送料金をご負担いただきます。
4.5 弊社に起因しない(国内および国際輸送時など)サンプル喪失等に対する補償・保険制度はありませんので、貴重なサンプルをご提供頂く際はご注意ください。
4.6 お預かりできるサンプルは、BSL2(バイオセーフティーレベル2)までのものに限られます。感染性が著しく高いサンプル(HIV、HCV、HBVウイルス)に感染していることが確認されている患者由来の検体など)は、お預かりできませんので、予めご了承ください。ヒト臨床サンプルの場合、インフォームドコンセントを得てからご提供ください。
3.7 ご提供頂いたサンプルの返却は致しておりません。(サンプルは解析終了時に破棄されます。)
3.8 本確認事項を満たさない事で別途費用が発生した場合、お客様に費用のご負担をお願いすることがあります。
3.9 サンプル・業務等から生じた知的財産権・工業所有権・安全性・インフォームドコンセント等の問題については、弊社は一切の責任を負わないものとします。
4. キャンセルに関して
本サービスは、海外での解析という性質上、サンプル受領後のキャンセルはお引き受けできません。やむを得ない理由でキャンセルされる場合、それまでの工程に応じた料金を請求いたします。
5. 納品物に関して
納品物は、代理店経由でのお取引の場合、基本的に代理店を介してお送りします。
納品データのバックアップは、必ずお客様にてお取りください。弊社でのデータ保管期間は、発送日から90日間です。弊社での保管期間を経過したデータは、破棄されます。


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お問い合わせ 受託解析部: biosupport@filgen.jp P.052-624-4388 https://filgen.jp/
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