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Arraystar社 次世代シークエンス(NGS)
m7G TRAC シークエンス受託解析サービス

Arraystar社(アメリカ)との業務提携による本サービスは、tRNA 修飾プロファイリングを行います。tRNA トランスクリプトーム全体の m7G 修飾を非バイアスに単一ヌクレオチド解像度でプロファイリングします。


tRNA m7G 修飾とは?

N7-メチルグアノシン(N7-methylguanosine:m7G)は、特定の tRNA の可変ループの 46 位に主に存在する保存された tRNA 修飾であり、METTL1/WDR4 メチルトランスフェラーゼ複合体によって酵素的に付加されます。m7G は、C13–G22–m7G46 塩基三重構造の形成を通じて tRNA の構造的完全性を維持する上で極めて重要な役割を果たし、それによって tRNA を急速な分解経路から保護します。機能的には、m7G は胚発における幹細胞の自己複製と適切な分化決定に不可欠です[1]。さらに、m7G 修飾 tRNA は、コドンに富む mRNA 、特に細胞周期の進行、増殖、成長シグナル伝達に関与するオンコタンパク質をコードする mRNA の翻訳効率を高めます。m7G の調節異常、特に METTL1 の過剰発現は、m7G 修飾 tRNA(例:Arg-TCT-4-1、Lys-CTT、Val-AAC)のレベルを上昇させ、白血病、膠芽腫、胆管癌、肺癌など様々な悪性腫瘍の腫瘍形成を促進します[2-4]。

【References】
1. Lin S et al: Mettl1/Wdr4-Mediated m(7)G tRNA Methylome Is Required for Normal mRNA Translation and Embryonic Stem Cell Self-Renewal and Differentiation. Mol Cell 2018, 71(2):244-255 e245.[PMID: 29983320]
2. Orellana EA et al: METTL1-mediated m(7)G modification of Arg-TCT tRNA drives oncogenic transformation. Mol Cell 2021, 81(16):3323-3338 e3314.[PMID: 34352207]
3. Dai Z et al: N(7)-Methylguanosine tRNA modification enhances oncogenic mRNA translation and promotes intrahepatic cholangiocarcinoma progression. Mol Cell 2021, 81(16):3339-3355 e3338.[PMID: 34352206]
4. Ma J et al: METTL1/WDR4-mediated m(7)G tRNA modifications and m(7)G codon usage promote mRNA translation and lung cancer progression. Mol Ther 2021, 29(12):3422-3435.[PMID: 34371184]


概要

TRAC-Seq(tRNA reduction and cleavage sequencing)は、化学反応を利用した手法で、tRNA ランスクリプトーム全体における m7G 修飾を、バイアスなく単一ヌクレオチド分解能でプロファイリングします。m7G TRAC-Seq サービスは、サンプルからデータ取得までを含むフルサービスです。m7G TRAC-seq プロファイリングから得られる豊富な情報は、この分野における次のステップの研究にとても有効です。


特長


単一ヌクレオチド解像度: m7G 部位を 1 塩基レベルの精度で正確にマッピングします。
化学的特異性:
抗体親和性に依存せず、高い特異性を持つ化学反応を利用するため、非特異的結合によるバックグラウンドを排除し、修飾の定量的な化学量論的評価を可能にします。
優れた tRNA カバレッジ:
Arraystar社 rtStar
TM tRNA 前処理キットを用いた脱メチル化ステップにより、逆転写を阻害する tRNA 修飾の障壁を克服し、高度に修飾された tRNA を効率的にシークエンス
包括的な解析:
m7G 部位の同定と修飾に関連する配列モチーフ(例:m7G tRNA の RAGGU モチーフ)の発見を同時に行うことができます。


解析の流れ


本サービスは、Total RNA ~データ解析までのフルパッケージとなっています。



図1.m7G TRAC-seq ワークフロー
単離した tRNA を酵素的に脱メチル化し、NaBH4/アニリンで処理して、m7G 残基を特異的に還元切断する。3'切断断片は、正確な修飾部位が存在する 5'末端にシークエンシングアダプターと連結される。各サンプルにおいて生成された cDNA ライブラリーをシークエンシングする。得られた配列データから、切断スコアによって m7G 部位と修飾レベルを解析する。

【解析ワークフロー】
1. Total RNA サンプルの受け取り
2. Total RNA の QC チェック: 濃度、純度、完全性(分解度)
3. tRNA の単離
4. 単離した tRNA を rtStar tRNA Pretreatment Kit (Arraystar, Cat.No,AS-FS-004)にて脱メチル化処理
5. 脱メチル化処理済み tRNA を 2 等分し、一方を NaBH4/アニリン処理を行い、m7G 部位で RNA を切断(もう一方のサンプルは未処理のままインプットする。)
6. 処理済みおよび未処理の tRNA の両方について、シークエンスライブラリー調製および QC
7. Illumina プラットフォームによるシークエンシング(SE100, 10M reads for treated and untreated samples respectively)
8. データ抽出、解析および要約

【バイオインフォマティクス解析】
本サービスのバイオインフォマティクス解析では、以下のデータを提供します。
サンプル QC 結果
FASTQ 形式のシークエンスデータ(Clean reads および Trimmed reads)
データ解析:
- シークエンスデータの QC
- tRNA 参照データベースへのリードマッピングとアライメント
- adaptor-trimmed reads の長さ分布
- tRNA m7G 修飾部位と修飾レベル、および tRNA アノテーション:長さ、配列、コドン
- m7G 修飾部位のモチーフ解析
- m7G 修飾差解析
- 変動 m7G 修飾部位のヒートマップ
- 変動 m7G 修飾部位の散布図
- 変動 m7G 修飾部位のボルケーノプロット(生物学的反復がある場合)
プロジェクトサマリーレポート

【データ例】

発現変動 m7G-tRNA のボルケーノプロット


m7G 部位の同定のための m7G TRAC-seq リードのアライメント


TRAC-seq によって同定された m7G 部位のモチーフ解析


サンプル条件


品質条件 詳細
対象生物種 GtRNAdb* に登録されている全生物
*GtRNAdb: Genomic tRNA Database: https://gtrnadb.ucsc.edu/

その他生物種については、tRNA 配列をお持ちの場合、配列ファイルをお送りください。
対応の可否を確認いたします。
サンプルタイプ Total RNA
精製方法 ・標準的な TRIzol/RNA 沈殿法
・small RNA 精製キット
miRNA、piRNA、tRNA、tRF/tiRNA、circRNA などの small RNA クラス(サイズが 200nt 未満)を含むプロジェクトの場合は、キットの抽出物に small RNA が含まれていることを確認してください。(例:QIAGEN miRNeasy)
必要量 推奨量:>20μg   最少量:>10μg
濃度(Nanodropに基づく) >20ng/μL
純度(Nanodropに基づく) O.D.260/280:>1.7~2.0
O.D.260/230:>1.8
RNA Integrity ・ホルムアルデヒド変性 1% アガロース電気泳動:
18S および 28S rRNA のシャープなバンドが確認でき、28S および 18S rRNA のバンド強度比が 2:1 程度であること。
・BioAnalyzer: RIN>7.0

※血清、血漿、エクソソームおよび FFPE など、分解や断片化され品質低下がよく知られているサンプルに由来する RNA については、解析結果の品質が低い可能性があります。お客様の同意があれば、ご提供頂いたサンプルで解析を行うことは可能ですが、データ品質が悪い、あるいはデータが取得できない可能性もあり、データ取得の保証ができませんので、予めご注意ください。
DNase、RNase フリーの 1.5ml または 2ml マイクロチューブを使用してください(スクリューキャップ式を推奨)
ヌクレアーゼフリーの分子生物学グレードの水に溶解し、-80℃で保存してください。
サンプルは DNase 処理を行うことを推奨いたします。


価格

サービス名 税別価格 カタログ#
m7G TRAC シークエンス受託解析サービス ¥338,000 F-AS-TRACseq-[サンプル数]
1 サンプルの解析料金です。海外提携先への送料が別途必要になります。


ご注意事項(必ずご確認ください)

1. 解析サービスに関して
本サービスの解析は、弊社の海外業務提携先(Arraystar社)にて実施されます。
2. 解析に利用する製品に関して
本サービスの仕様は、事前の予告なく変更される場合があります。
3. お見積りに関して
正式なお見積書は、直接販売の場合には直接ご提出いたしますが、代理店経由の場合は代理店よりご提出させて頂きます。
4. サンプルの送付および取り扱いに関して
4.1 サンプルのご発送は、必ず、サンプル送付方法およびご注意点(PDF)の内容に従ってください。送付の際は、チューブをパラフィルムで覆い、キャップの緩みや中身の漏れがおきない様にしてください。サンプルの入ったチューブには、油性マジックでサンプル名を明記し、ビニールバッグ等に入れてください。RNAサンプルは、十分量の砕いたドライアイスとともに梱包し、クール便でお送りください。
4.2 サンプルは、なるべく休日をはさまない様に、弊社営業時間内(土日祝日、年末年始等を除く、平日9時~18時)に到着する様にご発送ください。なお、ご発送時の送料はお客様負担となります。着払いでは受け取りできませんので、あらかじめご注意ください。
4.3 サンプル送付の際は、受託解析サービスQCシートおよび免責事項同意書を同封してください。これらが同封されていない、または記入漏れがある場合、解析サービスに着手できませんので、ご注意ください。
4.4 ご送付いただいた RNA の品質チェックの結果、解析に必要な量が不足または低品質であった場合、サンプルの再送をお願いする場合があります。なお、再度サンプルをお送り頂く場合、業務提携先への再送料金をご負担いただきます。
4.5 弊社に起因しない(国内および国際輸送時など)サンプル喪失等に対する補償・保険制度はありませんので、貴重なサンプルをご提供頂く際はご注意ください。
4.6 お預かりできるサンプルは、BSL2(バイオセーフティーレベル2)までのものに限られます。感染性が著しく高いサンプル(HIV、HCV、HBVウイルスなどに感染している検体など)は、お預かりできません。ヒト臨床サンプルの場合、インフォームドコンセントを得てからご提供ください。
4.7 ご提供頂いたサンプルの返却は致しておりません。(サンプルは解析終了時に破棄されます。)
4.8 本確認事項を満たさない事で別途費用が発生した場合、お客様に費用のご負担をお願いすることがあります。
4.9 サンプル・業務等から生じた知的財産権・工業所有権・安全性・インフォームドコンセント等の問題については、弊社は一切の責任を負わないものとします。
5. キャンセルに関して
本サービスは、海外での解析という性質上、サンプル受領後のキャンセルはお引き受けできません。やむを得ない理由でキャンセルされる場合、それまでの工程に応じた料金を請求いたします。
6. 納品物に関して
納品物は、代理店経由でのお取引の場合、基本的に代理店を介してお送りします。
納品データのバックアップは、必ずお客様にてお取りください。弊社でのデータ保管期間は、発送日から90日間です。弊社での保管期間を経過したデータは、破棄されます。


本ページは、Arraystar社のホームページに掲載されている情報や画像を一部引用しています。
【お問合せ】
受託解析部
Phone 052-624-4388

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